今回は、YouTubeで見た動画を私の経験も踏まえお伝えします。
東証1部大企業の上司から学ぶ。名選手名監督とは限らない。
以前、東証1部大企業に勤めていたころの話です。
東証1部で大企業と呼ばれる大きな会社で、その会社の支店長クラスの層はトップセールスマンでした。
私の上司はマネージャーとして優秀な方でしたが、別の部署では詰めまくる習慣がありました。
そのため、ある程度経験を積んだ30代が退社するため、その層が極端に少ないというドーナッツ化現象が起きていました。
営業マンとしては優秀かもしれませんが、詰める人を部長クラスに配置したため離職率が高くなり、支店全体の士気が下がっていました。
名選手が名監督とは限らないという言葉はあります。
社内でもよく聞く言葉でしたし、私もその通りだと思います。
StockSun株式会社 株本祐己氏の話
動画で株元さんが話されている事を文章に置き換えました。
マネジメントは言葉だけで聞くと部下をつけてその部下を育成するだけと思われるかもしれないが、マネジメントはかなり奥が深くて、難しい。
人の上に立つのは簡単そうで難しい。
何が難しいのかと言うと、例えばサークルでリーダーを経験したりバイトでリーダーをしていましたと、会社のマネジメントとは似ても非なるもの。
全く違うもので、何が違うかと言うと、部下のミスやエラーが自分の責任となる状況下で、部下を育成しないといけない。
ここがサークルやバイトと違うところ。
部下が育てば自分の成果につながるが、育たなければ自分の責任となる。
部下が無能だからと切り捨てる事もできない。
一蓮托生で戦わないといけないという状況は、経験したことがある人じゃ無いとその大変さは絶対に分からない。
部下が上手くいかない時に詰めると、やる気を無くす。
それは本質的に自分に返ってくる。会社が損をする。
その経験はやった事ないと、大変さがわからない。
マネジメントの経験があるかないかは、人間的に成長するかどうか大きく関わってくる。
初めて経験するマネジメントは失敗する。
初めてマネジメントを経験した時に、『リーダーをすれば良い。』程度の考えで行うことが多いが、自分の部下が仕事ができないのはストレスが溜まる。
同列の立場であれば、仕事が出来ようができまいが関係ない。
部下のアウトプットを上司に報告する事や、クライアントに報告するとなった時、間違うと自分の責任となる。
ここの経験はやったことがないとわからない。
このリーダーに従って大丈夫かなと思われる人は求心力がすごく弱い。当然、マネジメントも出来ず統制できない。
その差は目には見えないが、積もり積もった人望や人としてのオーラなどがかなり影響する。
これらがマネジメント層に上がると、そのまま数字として自分に跳ね返ってくる。
マネジメント層に上がった時多くの方が経験する、最初に躓くであろう、ただ部下を詰めるというのは避けて通らなかったりする風潮がある。
人は詰め過ぎて心が折れちゃったら、動けなくなってしまう。結局責任を取るのは自分となる。
それを経験した時に、部下は詰めれば頑張ると思っていたけど、心が折れちゃうと最後は自分がもっと大変になると言う事に気づいて、詰めれば良いだけじゃないんだなと気付く。
当たり前の話ですが、そう言う苦い経験を積むことによって、マネジメント力が上がっていくんだなと気付きました。
私の体験談
ここからは私の体験談を。
私も株元さんにかなり近い経験をしていますが、株元さんと違うところは、部下が仕事ができないのではなく責任感がない上司でした。
親会社へ出向し介護施設を立ち上げた時に、私は副部長というポジションで現地に入りました。
私の仕事は、そのエリアの別の施設で管理者をしていた方が、介護施設の立ち上げの経験がなく、『新しい事をするのは、嫌だ私はやりたくない』と本社へ話していた為、その方のサポートをする目的でアサインされました。
私が副部長として現地入りして、1ヶ月後にその方は部長に昇進し、形上私の上司となりました。
新しい介護施設で、まだ入居者がいない状況で部長は施設に近づくことすら嫌がり全て私に一任されました。
その為、施設のルール作りや業務フロー、職員教育など私が全て行いました。
ある程度、入居者が入り運営が安定してきた頃、部長は毎日施設に来る様になり、部長というポジションながら、介護士の仕事ばかりをして運営の仕事は一切しませんでした。そのため施設管理は全て私が行いました。
半年ほど経った頃、施設に介護保険課からの監査が入ることとなり、部長と私と私の後任で施設長に任命できそうな人に、役割分担をして監査を乗り切る為の膨大な資料作りの振り分けました。
しかし、部長はもう一つの施設が忙しいからと新しい施設から逃げ、施設に来る時があっても監査の資料は作らず、入居者の入浴介助ばかりしていました。
流石に、これでは監査の書類作りが終わらないと思い、部長に許可を取り2日3日徹夜をして監査資料を作りました。
本部は私1人で監査の資料を作っている事を知らず、何故夜勤をしているのか?と話になり、部長に許可を取り監査の資料を作るために徹夜したと報告。
部長は自分が何もしていない事をバレるのが嫌なためか、そんな許可を出してはいないとハシゴを外す。
言った言わないが続き、結局その部長の下で、監査をクリアする前にどの様に働けば良いか悩み部長の上の本部長へ相談。
部長はそういう人間だと分かっている。だから介護施設の立ち上げは部長にはできない事も分かっているからこそ、私をサポートとしてつけたと事情を話される。
そして、無能な部長をコントロールしろとまで指示を受けました。
何故無能なのに部長になったのかというと、そのエリアに1番長く管理者としているから年功序列での昇進でした。
おかげで、施設の立ち上げからルールつくり、30名前後の部下のマネジメントまですべて経験を積むことができました。
まとめ
ある程度の従業員がいて、マネジメントラインがしっかりしていたり組織化をしている企業は、一定数『詰める人』が存在します。
会社の社風として2つに分けるとすると、保守的な会社とリベラルな会社に分かれていますが
保守的な会社ほど、詰める上司がいる傾向が強いと感じます。
ある程度詰めることにより、一定数の成果を期待することができますが
詰められて成果を出す、人材も一定数いるのも確かです。
逆に詰められることで、離職する職員もいます。
どこの会社でも成果を出せるスキルを持つ優秀な人材程、勤めている会社にこだわる必要はないと考えるため、詰められると離職する傾向があります。
保守的な会社で会社のルールのもと、軍隊のように周りと同じやり方をする仕事のやり方もあれば、
リベラルな会社で、自身の経験の元結果を出していく仕事のやり方もあると思います。
どちらが良いというのは、人それぞれの価値観だと思います。
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